「ソーシャル・スタイル」の4タイプ(後半)

対人関係

 今回のテーマは「ソーシャル・スタイルの4タイプ」後半です。

 軽くソーシャル・スタイルについて復習をすると、「自己主張」と「感情表出」の2軸により、人は4つのタイプに分かれるというものです。前回の記事では「自己主張が強い2タイプ」に触れました。

 本記事で、ラスト2タイプを駆け抜けていきましょう。

エミアブル・タイプ

 ソーシャル・スタイル3つ目のタイプは「エミアブル・タイプ」です。

 このタイプは「自己主張」は弱く、「感情表出」が強いタイプの人をそう呼びます。

①好かれる人・ストレス溜め込む人

 エミアブル・タイプは、自分の思想や意思などの自己主張が中々できません。どうしても、その場の状況にいる人に合わせてしまうのです。相手の話を否定せずに傾聴する特徴もあるので、誰からも好かれやすい点は長所でしょう。

 しかし、自分の気持ちをはっきりと主張できないので、ギリギリまでストレスを溜め込むタイプとも言えます。そう考えると長所は短所にもなるということですね。

②興味・関心は「ヒト」

 エミアブル・タイプの興味・関心は「ヒト」です。

 前回の記事で紹介したエクスプレッシブ・タイプも同様ですが、感情表出が強いタイプはコミュニケーションをするかしないかを人柄で判断します。どんなに地位や肩書きがあっても、能力が高かったとしても、それ以上に居心地の良さを選ぶのです。

③質問して話す

 エミアブル・タイプの人と話をする時は、質問しながら話を進めていきましょう。

 自分の意見を否定しないエミアブル・タイプの心地よさに、自分に共感してくれていると勘違いする人がとても多くなってしまう。そして自分の考えばかり話してしまうのです。しかし、心の奥底から共感していないこともシバシバあります。我慢が限界を超えたとき、いきなり関係が終了してしまうかもしれません。

 だからこそ、相手の立場をイメージしながら質問してあげてください。「この人は聞くのが好きな人」と安易に考えず、「人間は誰でも承認欲求を満たしたいもの」という前提を思い出すことが重要です。

アナリティカル・タイプ

 ソーシャル・スタイル4つ目のタイプは「アナリティカル・タイプ」です。

 このタイプは「自己主張」は弱く、「感情表出」も弱いタイプの人をそう呼びます。

①コミュニケーション苦手・職人気質

 アナリティカル・タイプの人は、あまりコミュニケーションに能動的に参加しようとしません。自分の思想や意思など主張することも苦手ですし、感情を表に出すことも苦手です。この特徴は、コミュニケーションにおいて不利に働くことが多くなってしまいます。

 しかし、そこに「自分だけの時間」が生まれます。

 その余った時間を自分の好きなことに使い、1つの能力を他の人よりも突出させる割合が増えるのです。職人さんに無口な人が多いのも、アナリティカル・タイプの人が多いからではないでしょうか。

②興味・関心は「コト」

 アナリティカル・タイプの興味・関心は「コト」です。

 1人の時間が好きなので、相手が良い人という理由で対人関係に参加することは少ないでしょう。それよりも自分と同じ関心事があるか、自分にメリットがあるか、このような理由でコミュニケーションをとります。ここは、ドライビング・タイプに共通する所ですね。

③非言語フィードバックなくても質問

 アナリティカル・タイプの人と話すときも、質問することを心掛けましょう。エミアブル・タイプ同様に自己主張が苦手な方は、質問なしに自分の話をしてくれません。しかし両者のタイプには違いもあります。

 それは「非言語のフィードバックがない」こと。

 エミアブル・タイプであれば感情表出が強いですので、質問して自己開示させてあげれば楽しそうに話してくれます。しかし、感情表出が苦手なアナリティカル・タイプは好きなことを無表情で話す傾向もあります。そして周りは、会話が楽しくないのだと勘違いしてしまうのです。実際の所は会話が退屈だからではなく、感情表出が苦手なだけなのですが。

 だからこそ、非言語フィードバックがなくても質問を心掛けてみてください。

最後に

 これにて「ソーシャル・スタイル」のお話は以上となります。いかがだったでしょうか?

 4つのタイプの知識を頭に入れて、相手の特徴を瞬時に見極め、マクロの対応方法を選択していきましょう。すると残りは微調整なので自分がとても楽になります。

 1つ注意点だけお話すると、必ずしもこの4タイプに全ての人が区切られるわけではありません。「気分・相手・環境」などによって二面性を持っている人もいるでしょう。そこは相手を知る意識を持ち、状況に対応してコミュニケーションを心掛けていきましょう。

 本日はご精読ありがとうございました。

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